イアトリズム基礎講座

イアトリズム総合案内

凱歌「暁に祈る」3

「先天性免疫」は非特異的、すなわち相手を選ばず攻撃する性質を 持っており、外敵に対し素早く対応します。 まず最初の壁は、皮膚や粘膜が生体表面のバリアとして病原体に立 ちふさがります。皮膚から分泌される汗や皮脂には多くの微生物に 対して毒性を持つ「脂肪酸」が含まれており、また涙や鼻水に含ま れる「ラクトフェリン」や「リゾチーム」は細菌やウイルスを撃退 します。 気道においては咳やクシャミが異物を喀出し、消化管では唾液や強 い胃酸などが外来菌を殺菌し、大腸に住む腸内常在菌たちはよそ者 に栄養を渡さず病原菌を飢えさせその繁殖を抑制します。