これで解決!『東洋医学の疑問』

イアトリズム総合案内

漢方方剤の分類のうち「清熱剤」って、どんなもの?

「熱証」と呼ばれる、いろんな種類の熱を冷まします

清熱剤は、清熱・瀉火・解毒・透熱などの作用により『裏熱』を改善する方剤で「清気分熱剤」「清営涼血剤」「気血両清剤」「清熱解毒剤」「清臓腑熱剤」「清退虚熱剤」の六種に大別されます。

清気分熱剤は、高熱・口渇・多汗などの症状を呈する『気分証』を治療するもので、代表的な方剤には「白虎湯」「白虎加人参湯」「竹葉石膏湯」などがあります。

清営涼血剤は、夜間の発熱・うわごと・煩躁・不眠などの症状を呈する『営分証』や、更に進行して出血や意識障害がみられる『血分証』を治療するもので、代表的な方剤には「犀角地黄湯」「清営湯」「清宮湯」などがあります。

気血両清剤は、高熱・口渇・うわごと・意識障害・出血などがみられる気分と血分の両方が傷害された『気血両燔』の状態を治療するもので、代表的な方剤には「消斑青黛飲」「清瘟敗毒飲」などがあります。

清熱解毒剤は、熱感・発熱・煩躁・不眠・出血・のどの痛み・皮膚化膿症などが現れる『熱毒熾盛』の状態を清熱・瀉火・解毒の効能を用い治療するもので、代表的な方剤には「黄連解毒湯」「普済消毒飲」「涼膈散」などがあります。

清臓腑熱剤は、肺・胃・腸・心・肝など、それぞれの臓腑に生じた火熱により引き起こされる各臓腑特有の様々な症状を治療するもので、代表的な方剤には「瀉白散」「清胃散」「芍薬湯」などがあります。

清退虚熱剤は、陰・陽・気・血の不足により発熱が引き起こされる『虚熱証』の状態を養陰・清熱・退蒸などの効能を用い治療するもので、代表的な方剤には「清骨散」「滋腎丸」「当帰六黄湯」などがあります。