過敏性腸症候群は、腸に器質的な異常がみられないにも関わらず、 下痢や便秘などの腸管症状を呈する疾患で、便秘を主な症状とする 「便秘型」、下痢を主な症状とする「下痢型」、および便秘と下痢 を繰り返す「不安定型」に分けられます。 原因は心理的要因・社会的要因によるものが多く、そこに暴飲暴食 や飲酒、過労などの増悪因子が加わり起こるとされています。 またこの疾患には腸管症状以外にも不眠・頭痛・全身倦怠など様々 な症状がみられ、一度治癒しても再発することも多い疾患です。 しかし、身体に器質的な異常がないことから安易に薬物を用いるの ではなく、心理療法や精神療法による治療が望まれます。
『過敏性腸症候群』
- 代表的な『症状』
- 下痢・便秘・腹痛・左下腹部痛・血便・全身倦怠感・不眠・頭痛 など
- 発症する『原因』
- ストレス・過労・アルコール・暴飲暴食 など
- 行われる『検査』
- 問診・DSM-5診断・ICD-10診断・下部消化管内視鏡検査・下部消化管造影検査・除外診断検査 など
- 行われる『治療』
- 薬物療法・心理療法・日常生活指導・鍼灸治療 など