漢方方剤の分類のうち「祛痰剤」って、どんなもの？
さまざまな原因で生じる色んな種類の痰を排除します
祛痰剤は、水液代謝の障害により産生された粘性の病的な物質である『痰』により引き起こされる様々な病態を、『痰』を取り除いて治療する方剤で「燥湿化痰剤」「清熱化痰剤」「温化寒痰剤」「治風化痰剤」の四種に大別されます。
燥湿化痰剤は、水湿が停滞することにより起こる、多痰・胸苦しさ・悪心・嘔吐・消化不良・腹満・めまいなどの症状を呈する『湿痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「三子湯」「茯苓丸」「二陳湯」などがあります。
清熱化痰剤は、熱邪によって引き起こされる、黄色く粘稠な痰・咳嗽・発熱・口乾・呼吸困難・狂躁状態などの症状を呈する『熱痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「温胆湯」「小陥胸湯」「消瘰丸」などがあります。
温化寒痰剤は、寒冷や寒飲などにより引き起こされる、多量の薄い痰・冷え・寒がる・関節痛・咳嗽・胸苦しさなどの症状を呈する『寒痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「理中化痰丸」「冷哮丸」「苓甘五味姜辛湯」などがあります。
治風化痰剤は、外部からの風邪の侵襲や内生した肝風などにより生じる、多痰・咳嗽・発熱・めまい・てんかんなどの症状を呈する『風痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「半夏白朮天麻湯」「止嗽散」「定癇丸」などがあります。
燥湿化痰剤は、水湿が停滞することにより起こる、多痰・胸苦しさ・悪心・嘔吐・消化不良・腹満・めまいなどの症状を呈する『湿痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「三子湯」「茯苓丸」「二陳湯」などがあります。
清熱化痰剤は、熱邪によって引き起こされる、黄色く粘稠な痰・咳嗽・発熱・口乾・呼吸困難・狂躁状態などの症状を呈する『熱痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「温胆湯」「小陥胸湯」「消瘰丸」などがあります。
温化寒痰剤は、寒冷や寒飲などにより引き起こされる、多量の薄い痰・冷え・寒がる・関節痛・咳嗽・胸苦しさなどの症状を呈する『寒痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「理中化痰丸」「冷哮丸」「苓甘五味姜辛湯」などがあります。
治風化痰剤は、外部からの風邪の侵襲や内生した肝風などにより生じる、多痰・咳嗽・発熱・めまい・てんかんなどの症状を呈する『風痰』を治療する方剤で、代表的な方剤には「半夏白朮天麻湯」「止嗽散」「定癇丸」などがあります。