八綱病証でいう「虚実」って、どんなもの？
「虚実」＝「病勢」 をあらわすものです
東洋医学の「陰陽五行論」においては、全てのものを陰と陽という２つの相反する性質を持つものに分類していますが、そのうち<虚実>は、八綱病証において身体へと侵入した邪気(病気の原因)とそれに立ち向かうエネルギーである正気(免疫力や抵抗力)との戦いの情勢、すなわち「病勢」をみるものなのです。
<虚>は、正気が不足している状態をさし、邪気に抵抗する力が弱いため正邪の間において激しい闘争はみられず、呼吸の弱さや胃弱・下痢・頻尿などの症状が現れます。
体型的には骨肉がすんなりしてか細く、体力のあまり無い人にみられる病証です。
また<実>は、自身の正気は普通ですが、邪気の力が強過ぎるためき正邪の闘争が激しくなった状態で、呼吸の乱れや無汗・便秘・乏尿などの症状が現れます。
体型的には骨肉ががっしりとして、体力の有る人にみられる病証です。