解説 (医薬品成分:塩酸バルデナフィル水和物)
『塩酸バルデナフィル水和物』は、男性の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用 (医薬品成分:塩酸バルデナフィル水和物)
陰茎海綿体にあるホスホジエステラーゼ‐タイプ5(PDE‐5)という勃起を萎えさせる酵素の働きを抑える作用があり、細胞外から細胞内へのカルシウムイオンの流入が抑制されるとともに、セカンドメッセンジャー(細胞内情報伝達物質)であるサイクリックAMP(環状アデノシン一リン酸)やサイクリックGMP(環状グアノシン一リン酸)の分解が抑制されてそれらの量が増加し、ミオシンやアクチンを動かすミオシン軽鎖キナーゼをリン酸化するため、陰茎海綿体の平滑筋が弛緩して血流が良くなり、勃起を誘発または増強する効果を示します。この成分は服用後15~30分で効果がみられ持続時間も長く、副作用が少ないと言われています。
使用上の注意 (医薬品成分:塩酸バルデナフィル水和物)
[使用してはいけない場合]
ニトログリセリン使用者、亜硝酸アミル使用者、硝酸イソソルビド使用者、ニコランジル使用者、性交不能、先天性QT延長症候群、抗不整脈薬使用者、脳梗塞の既往、脳出血の既往、心筋梗塞の既往、重度肝機能障害、血液透析、不安定狭心症、低血圧、安静時拡張期血圧100㎜Hg以上、リトナビル使用者、インジナビル使用者、アタザナビル使用者、サキナビル使用者、サキナビルメシル酸塩使用者、ホスアンプレナビル使用者、ロピナビル・リトナビル使用者、ダルナビル使用者、ケトコナゾール使用者、イトラコナゾール使用者、網膜色素変性症、塩酸バルデナフィル水和物過敏症
[慎重に使用すべき場合]
陰茎の器質的異常、持続勃起症、PDE‐5阻害薬使用者、勃起不全治療薬使用者、出血性疾患、消化性潰瘍、チトクロームP450‐3A4阻害薬使用者、高齢者、肝機能障害、α遮断薬使用者
副作用 (医薬品成分:塩酸バルデナフィル水和物)
顔面浮腫、頻脈、低血圧、狭心症、心筋虚血、失神、心筋梗塞、異常感覚、肝機能障害、呼吸困難、背部痛、関節痛、光線過敏症、発汗、紅斑、視覚異常、霧視、結膜炎、流涙、緑内障、頭痛、ほてり、動悸、不整脈、めまい、無気力、記憶力低下、興奮、不眠、下痢、消化不良、胃痛、胃部膨満感、口唇の乾燥、眼痛、鼻づまり、鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎、陰茎の疼痛、半勃起状態の持続、射精障害、かゆみ、疲労感、筋肉痛、血中尿酸値の上昇、尿蛋白・尿糖の陽性反応
重大な副作用 (医薬品成分:塩酸バルデナフィル水和物)
過敏症状(発疹など)
製薬会社
バイエル薬品