解説 (医薬品成分:サラゾスルファピリジン)
『サラゾスルファピリジン』は、消化器系の薬、リウマチの薬 に用いられる医薬品成分です。
作用 (医薬品成分:サラゾスルファピリジン)
サラゾスルファピリジンはおよそ1/3が小腸で吸収され、残りは大腸内の腸内細菌によってメサラジン(5-アミノサリチル酸)とスルファピリジンに分解されますが、この成分で効力を示すのはサラゾスルファピリジンとメサラジン(5-アミノサリチル酸)です。小腸で吸収されたサラゾスルファピリジンには、免疫細胞の働きかけてIL‐1、IL‐2、IL‐6などのサイトカインを抑制する作用があるため、炎症や関節リウマチによって異常に抗体が産生されるのを防ぐ効果を示します。またメサラジン(5-アミノサリチル酸)には、大腸で炎症が起こっている部位に結合し、マクロファージや好中球などから分泌されて細胞障害を引き起こす活性酸素を取り除き、炎症を引き起こすとともに悪化させるロイコトリエンB₄(LTB₄)の生合成を抑制する作用があるため、潰瘍性大腸炎やクローン病の炎症を抑える効果を示します。
使用上の注意 (医薬品成分:サラゾスルファピリジン)
[使用してはいけない場合]
サルファ剤過敏症、サリチル酸製剤過敏症
[慎重に使用すべき場合]
血液障害、肝機能障害、腎機能障害、気管支喘息、急性間欠性ポルフィリン症、薬物過敏症、妊婦、授乳婦
副作用 (医薬品成分:サラゾスルファピリジン)
腎障害、血液障害(貧血など)、ショック、薬剤性肺炎、線維性肺胞炎、消化性潰瘍、脳症、心膜炎、胸膜炎、胃痛、胃部不快感、むくみ、血尿、脱毛、口唇炎、胸焼け、口の渇き、末梢神経炎、うとうと状態、耳鳴り、倦怠感、動悸、胸痛、筋肉痛、関節痛、嗅覚異常、播種性血管内凝固症候群(DIC)、間質性肺炎、肺線維症、伝染性単核球症様症状(発熱、発疹、かぜ様症状、リンパ節の腫れ、肝機能異常など)、肝炎、肝機能障害、劇症肝炎、黄疸、皮膚や爪、尿や汗などの体液が黄色~黄赤色に着色される、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、舌炎、口内炎、頭痛、めまい、手足のしびれや痛み、発熱
重大な副作用 (医薬品成分:サラゾスルファピリジン)
急性腎不全、紅皮症、再生不良性貧血、全身性エリテマトーデス様症状、中毒性表皮壊死症、ネフローゼ症候群、肺炎、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、無顆粒球症、無菌性髄膜炎、かゆみ、潰瘍、血液障害、貧血、味覚異常、過敏症状(発疹などのアレルギー症状)
製薬会社
日医工、テバ製薬、日本ジェネリック、大興製薬