医療用医薬品成分
フェノバルビタール
解説
『フェノバルビタール』は、神経の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
抑制性GABAニュ-ロンのバルビツレート結合部位に結合し、GABAニュ-ロンの作用を特異的に増強する働きがあり、塩化物イオンチャネルの開口時間が長くなってセロトニン作動性神経やアドレナリン作動性神経等の過剰興奮が抑制されます。その結果、大脳辺縁系の活動を低下させ穏やかな鎮静・催眠・抗不安作用を示すとともに、痙攣を抑える効果も発揮します。
使用上の注意
[使用してはいけない場合]
フェノバルビタール過敏症、バルビツール酸系化合物過敏症、急性間欠性ポルフィリン症、ボリコナゾール使用者、タダラフィル使用者
[慎重に使用すべき場合]
頭部外傷後遺症、動脈硬化症、心機能障害、肝機能障害、腎機能障害、薬物依存、アルコール中毒、重度神経症、甲状腺機能低下症、呼吸機能低下、虚弱状態、妊婦
副作用
腎障害(ポルフィリン尿症、蛋白尿)、貧血、骨軟化症、紅皮症(発熱、紅斑、水疱、口内炎、眼障害など)、顆粒球減少、血小板減少、肝機能障害、呼吸抑制、ねむけ、せん妄、くる病、歯牙の形成不全、精神神経症状(知覚の低下や過敏、発音障害、精神活動の低下、運動失調(手足の動きが不自由になる))、中毒性表皮壊死症、めまい、頭痛、食欲不振、吐き気、嘔吐
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、依存性、間質性肺炎、禁断症状、再生不良性貧血、赤芽球癆、全身性エリテマトーデス様症状、単球性白血病、無顆粒球症、溶血性貧血、過敏症状(発疹、かゆみ、発熱などのアレルギー症状)