医療用医薬品成分
酒石酸ゾルピデム
解説
『酒石酸ゾルピデム』は、不眠症の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
抑制性ＧＡＢＡニュ－ロンのシナプス後膜に存在するベンゾジアゼピン受容体と結合してＧＡＢＡニュ－ロンの働きを特異的に増強する作用があるため、おだやかな鎮静・催眠・筋弛緩・抗痙攣などの効果を示します。この成分は睡眠作用に関わるベンゾジアゼピン１受容体と選択的に結合するため、主に不眠症の治療に用いられています。
使用上の注意
［使用してはいけない場合］
酒石酸ゾルピデム過敏症、重度肝機能障害、重症筋無力症、急性閉塞隅角緑内障、呼吸機能低下
［慎重に使用すべき場合］
心機能障害、肝機能障害、腎機能障害、脳の器質的異常、衰弱状態、妊婦
副作用
肝障害(黄疸など)、腎障害、血液障害、ねむけ、残眠感、悪夢、気分高揚、疲労、複視、不快感、精神神経症状(ふらつき、手足のしびれ、けいれん、頭痛、頭重感、めまい、不安、興奮など)、消化器症状(食欲不振、口やのどの渇き、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、便秘など)、循環器症状(動悸、胸の圧迫感、血圧の低下など)、筋緊張低下症状(倦怠感、力が入らないなど)、横紋筋融解症、悪性症候群、意識障害、勃起障害、むくみ、夜尿、頻尿、精神症状及び意識障害(せん妄、興奮、意識レベルの低下、味覚異常など)、一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事を記憶していないこと)、もうろう状態
重大な副作用
依存性、肝機能障害、呼吸抑制、錯乱、離脱症状、過敏症状(発疹、発熱、かゆみなど)