医療用医薬品成分
コハク酸シベンゾリン
解説
『コハク酸シベンゾリン』は、不整脈の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
ナトリウムチャネルを遮断して活動電位の持続時間を延長させ、筋細胞膜を通る電流を抑制して心筋各部の興奮性および刺激伝導性を抑制する作用があるため、心筋の異常な収縮を抑え、不整脈を予防・治療する効果を示します。この成分は主に他の薬が使用できない場合や効果が認められない場合に用いられていますが、脈拍が遅くなるタイプである徐脈性の不整脈には用いられません。
使用上の注意
［使用してはいけない場合］
重度刺激伝導障害、うっ血性心不全、緑内障、尿貯留傾向、人工透析、コハク酸シベンゾリン過敏症
［慎重に使用すべき場合］
心筋梗塞、弁膜症、心筋症、刺激伝導障害、洞性徐脈、重度肝機能障害、重度腎機能障害、糖尿病、妊婦
副作用
胃腸症状(吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢など)、神経症状(めまい、頭痛、ねむけ、手足のしびれなど)、肝機能障害、口の渇き、低血糖、胃部不快感、ふらつき、動悸、排尿障害、頭重、振戦、便秘、腹痛、腹部不快感、脱力感、倦怠感、冷汗
重大な副作用
うっ血性心不全、血小板減少、再生不良性貧血、催不整脈、ショック、アナフィラキシー、黄疸、心室細動、トルサード ドゥ ポワント、無顆粒球症、過敏症状(発疹、かゆみなどのアレルギー症状)、間質性肺炎