医療用医薬品成分
塩酸ピロヘプチン
解説
『塩酸ピロヘプチン』は、パーキンソンの薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
線条体に存在するアセチルコリン受容体を遮断することによって副交感神経を抑制する作用があるため、パーキンソン病などによってドーパミン神経細胞が変性し相対的にアセチルコリン神経細胞の活動亢進が生じている副交感神経優位を改善する効果を示します。レボドパに比べ効果は劣りますが、手のふるえや体のこわばりなどの初期症状に有効で、他の成分と一緒に用いることもあります。
使用上の注意
[使用してはいけない場合]
緑内障、重症筋無力症、尿路閉塞性疾患、塩酸ピロヘプチン過敏症
[慎重に使用すべき場合]
不整脈、頻脈、肝機能障害、腎機能障害、三環系抗うつ剤過敏症、胃腸管閉塞疾患、脱水状態、栄養不良、高温環境、妊婦
副作用
胃部不快感、せん妄、頭痛、倦怠感、脱力感、不眠、鼻づまり、眼の調節障害、のどの渇き、目のかすみ、散瞳(瞳孔が開いてしまう)、めまい、幻覚、妄想、運動失調、見当識障害、ねむけ、ふらつき、吐き気、嘔吐、食欲不振、便秘、排尿困難、気分の高揚、多幸症
重大な副作用
悪性症候群、過敏症状(発疹などのアレルギー症状)