医療用医薬品成分
アセタゾラミド
解説
『アセタゾラミド』は、神経の薬、眼の薬、呼吸器系の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
毛様体上皮中に存在する炭酸脱水酵素を抑制する作用があるため、眼房水の産生を抑えて眼圧を低下させる効果を示します。また中枢神経組織内に存在する炭酸脱水酵素を抑制する作用もあるため、脳の異常な興奮を抑制する効果も示します。さらに、体内での炭酸ガスの産生を抑えるので、代謝性アシドーシスをきたして肺の換気量が増大し、腎臓ではナトリウムイオン・重炭酸イオンの再吸収が抑制されるとともに水の再吸収が抑えられ、排尿量を増加します。
使用上の注意
[使用してはいけない場合]
アセタゾラミド過敏症、スルホンアミド系薬剤過敏症、重度肝機能障害、無尿、急性腎不全、高クロル血症性アシドーシス、副腎機能不全、アジソン病
[慎重に使用すべき場合]
肝硬変、重度冠硬化症、重度脳動脈硬化症、重度腎機能障害、肝疾患、肝機能障害、ジギタリス剤使用者、糖質副腎皮質ホルモン剤使用者、副腎皮質刺激ホルモン剤使用者、減塩療法中、妊婦
副作用
代謝異常(アシドーシス、低カリウム血症など)、倦怠感、多尿、発疹、腹痛、味覚異常、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、めまい、頭痛、ねむけ、肝機能障害、黄疸、知覚異常、いらいら、うつ状態、傾眠、見当識障害、麻痺、振戦、血液障害、精神錯乱、けいれん
重大な副作用
急性腎不全、血小板減少、再生不良性貧血、ショック、腎結石、中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、尿路結石、無顆粒球症、溶血性貧血、電解質異常