医療用医薬品成分
ラパチニブトシル酸塩水和物
解説
『ラパチニブトシル酸塩水和物』は、がん・腫瘍の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
異常な変異によりがん細胞の分化・増殖を促進させるHER2という受容体型チロシンキナーゼの働きを選択的に阻害する作用があるため、がん細胞の分化・増殖を抑制する効果を示します。乳がん細胞の表面にHER2の発現が確認されることが多いため、HER2陽性で手術不能あるいは再発性の乳がんの治療に用いられています。
使用上の注意
[使用してはいけない場合]
ラパチニブトシル酸塩水和物過敏症、妊婦
[慎重に使用すべき場合]
肝機能障害、間質性肺疾患、心不全、不整脈、心臓弁膜症、高齢者
副作用
手足症候群、口内炎、嘔吐、便秘、口唇炎、胃不快感、上腹部痛、歯肉炎、腹痛、胃炎、口内乾燥、消化不良、皮膚乾燥、爪の障害、脂漏性皮膚炎、皮膚剥脱、湿疹、紅斑、脱毛症、色素沈着障害、倦怠感、発熱、胸部不快感、頭痛、味覚異常、浮動性めまい、食欲不振、高血糖、筋痙縮、背部痛、鼻出血、咳嗽、呼吸困難、爪囲炎、鼻炎、目の異常感、角膜炎
重大な副作用
間質性肺疾患、発疹、過敏症状(かゆみなど)、重い下痢、急性肺障害、間質性肺炎、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑、肝機能障害、血尿、出血性膀胱炎、脱水、急性膵炎、疲労、下痢、吐き気、心障害、QT延長