医療用医薬品成分
パゾパニブ塩酸塩
解説
『パゾパニブ塩酸塩』は、がん・腫瘍の薬 に用いられる医薬品成分です。
作用
血管新生やがん細胞の増殖に関係しているチロシンキナーゼという酵素群を選択的に阻害する作用があるため、血管やリンパ管の新生を妨げ、がん細胞への酸素・栄養の供給を止め、がん細胞の増殖を抑制する効果を示します。主に手術が困難な場合や転移のある悪性軟部腫瘍の治療に用いられています。
使用上の注意
［使用してはいけない場合］
パゾパニブ塩酸塩過敏症、妊婦
［慎重に使用すべき場合］
重度腎機能障害、肝機能障害、高血圧、心機能障害、心臓麻痺の既往、血栓塞栓症、血栓塞栓症の既往、脳転移、肺転移
副作用
食欲減退、体重減少、味覚異常、頭痛、浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、不眠症、徐脈、発声障害、咳嗽、呼吸困難、気胸、下痢、悪心、腹痛、消化不良、口内炎、嘔吐、便秘、口内乾燥、胃炎、口腔咽頭痛、しゃっくり、毛髪変色、脱毛症、皮膚乾燥、剥脱性発疹、皮膚色素減少、皮膚障害、発疹、筋骨格痛、筋肉痛、貧血、疲労、粘膜炎
重大な副作用
肝不全、肝機能障害、高血圧、高血圧クリーゼ、心機能障害、QT延長、心室性不整脈、動脈血栓性事象、静脈血栓性事象、出血、消化管穿孔、消化管瘻、甲状腺機能障害、ネフローゼ症候群、蛋白尿、感染症、創傷治癒遅延、間質性肺疾患、血栓性微小血管症、可逆性後白質脳症症候群、膵炎