知っておきたい 『病院の薬』

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医療用医薬品成分

トレチノイン

解説

『トレチノイン』は、がん・腫瘍の薬 に用いられる医薬品成分です。

作用

ビタミンAの活性代謝物で、慢性骨髄球性白血病(APL)の異常な染色体による前骨髄球の分化阻害のしくみに働きかけ、前骨髄球の分化誘導を促進させる効果があります。分化誘導された前骨髄球は正常な白血球となるため、血液は正常に戻ります。

使用上の注意

[使用してはいけない場合]

トレチノイン過敏症、肝機能障害、腎機能障害、ビタミンA過剰症、ビタミンA製剤使用者、妊婦

[慎重に使用すべき場合]

25歳以下、糖尿病、アルコール中毒、高トリグリセリド血症の可能性、肥満

副作用

トリグリセリド上昇、口唇乾燥、皮膚の乾燥、頭痛、発熱、咳、紅斑、皮膚剥離、発疹、口内炎、食欲不振、吐き気、嘔吐、骨痛、筋肉痛、電解質異常、喘鳴、皮膚発赤、湿疹、粘膜乾燥、口腔粘膜びらん、めまい、不安、ねむけ、末梢知覚異常、下痢、腹痛、関節痛、目のかゆみ、むくみ、男性器潰瘍

重大な副作用

過骨症、肝機能障害、感染症、血管炎、血栓症、錯乱、中毒性表皮壊死症、膵炎、肺炎、敗血症、白血球増多、レチノイン酸症候群

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

ベサノイド