知っておきたい 『病院の薬』

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医療用医薬品成分

塩酸ブプレノルフィン

解説

『塩酸ブプレノルフィン』は、鎮痛剤、がん・腫瘍の薬 に用いられる医薬品成分です。

作用

中枢および末梢神経系に広く分布するオピオイドμ受容体と結合する作用があるため、神経伝達物質であるノルアドレナリンとセロトニンの両方の再取り込みを阻害するとともに下行性痛覚抑制系を活性化させ、強力な鎮痛効果を示します。その効果は麻薬系のモルヒネよりも強くて副作用も少ないと言われていますが、劇薬に指定されているため注意深く使用しなければなりません。

使用上の注意

[使用してはいけない場合]

塩酸ブプレノルフィン過敏症、重度呼吸抑制、肺機能障害、重度肝機能障害、頭蓋内圧亢進、妊婦、直腸炎、直腸出血、痔疾

[慎重に使用すべき場合]

呼吸機能低下、肝機能低下、腎機能低下、胆道疾患、麻薬依存、薬物依存症の既往、高齢者

副作用

めまい、ふらつき、ねむけ、頭痛、頭重感、発汗、幻覚、見当識障害、不安感、意識障害、けいれん、しびれ、鎮静、多幸感、興奮、健忘、悪夢、抑うつ、顔面蒼白、血圧低下、血圧上昇、動悸、徐脈、皮膚潮紅、熱感、不整脈、胸内苦悶、嘔気、嘔吐、口渇、食欲不振、便秘、腹痛、下痢、腸管運動障害、肛門部痛、掻痒感、発疹、羞明、視力異常、縮瞳、倦怠感、不快感、尿閉、脱力感、悪寒、尿失禁、発熱、耳鳴

重大な副作用

呼吸抑制、呼吸困難、舌根沈下、ショック、せん妄、妄想、依存性、急性肺水腫

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

レペタン