β2-マイクログロブリン
β2-m
、BMG
- 検体
- 血清
全身の体細胞で生成される低分子血漿タンパク「β2-マイクログロブリン(β2-m)」の値を測定する検査。
β2-マイクログロブリンは、通常99%以上が腎臓の尿細管で吸収されるため、その値の異常は「尿細管障害」や「腎臓疾患」などの診断指標となる他、悪性腫瘍などの場合でも高値を示す。
基準値
1.0~1.9 mg/L
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 糸球体腎炎
- 腎炎
- 妊娠中毒症
- シスチン尿症
- ウイルス性疾患
- 自己免疫性疾患
- 感染症
- 炎症性疾患
- リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- 悪性腫瘍
- 尿毒症
- 糖尿病性腎症
- 慢性腎不全
- ネフローゼ症候群
- 重症妊娠中毒症
- ウィルソン病(Wilson 病)
- ファンコニ症候群(Fanconi 症候群)
- など
低値を示す疾患
- 肝硬変
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。