クレアチニン
Scr
- 検体
- 血清
血中に存在するアミノ酸の一種であるクレアチンやクレアチンリン酸の代謝産物である「血清クレアチニン(Scr)」の値を測定する検査。
クレアチニン(Cr)は、腎臓に運ばれ濾過されて尿中に排泄されるとともに、Cr値は筋肉量に比例するため、その値の異常は「腎臓疾患」や「腎機能障害」「筋肉疾患」などの診断指標となる。
基準値
男性 | 0.61~1.04 mg/dL |
---|---|
女性 | 0.47~0.79 mg/dL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 糸球体腎炎
- 腎硬化症
- 排泄低下型痛風
- 痛風
- 重症妊娠中毒症
- 妊娠中毒症
- 慢性腎炎
- 前立腺肥大
- 水腎症
- 腎梗塞
- 急速進行性腎炎
- 腎不全
- 腸閉塞(イレウス)
- 火傷
- 脱水
- 巨人症
- 末端肥大症
- うっ血性心不全
- 尿毒症
- ウェゲナー肉芽腫症(Wegener 肉芽腫症)
- グッドパスチャー症候群(Goodpasture 症候群)
- など
低値を示す疾患
- 長期臥床
- 筋ジストロフィー
- 筋萎縮性側索硬化症
- 多発性筋炎
- 甲状腺機能亢進症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。