アルブミン/グロブリン比
A/G比
- 検体
- 血清
血清中に含まれるタンパク質の大半を占める「アルブミン」と「グロブリン」の分量比率を測定する検査。
血清タンパクは、その約80%が肝臓で作られるがアルブミンとグロブリンの比率は通常[65:35]前後と定まっており、血清総タンパク(TP)が基準値範囲であったとしてもA/G比に異常が見られる場合は肝機能障害が起きている可能性が高いため、その値の異常は「肝臓疾患」などの診断指標とされる。
基準値
1.5~2.5
異常値を示す疾患
グロブリン増加によるものを示す疾患
- 無(低)γ-グロブリン血症
- など
0を示す疾患
アルブミン減少によるもの
- 栄養障害
- 悪液質
- 吸収不良症候群
- 急性肝炎
- 亜急性肝炎
- 肝硬変
- ネフローゼ症候群
- 蛋白漏出性胃腸症
- 浸出性びまん性皮膚疾患
- 甲状腺機能亢進症
- など
グロブリン増加によるもの
- 自己免疫性疾患
- 慢性炎症性疾患
- 慢性肝炎
- 悪性腫瘍
- 感染症
- 多発性骨髄腫
- マクログロブリン血症
- 本態性M蛋白血症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。