ヒト絨毛性ゴナドトロピン
hCG
- 検体
- 血清
妊娠初期に胎盤の絨毛組織から分泌される性腺刺激ホルモン「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」の値を測定する検査。
ヒト絨毛性ゴナドトロピンは、胎盤で産生されるため「妊娠の有無」や「妊娠の経過」の診断指標となるほか、絨毛性疾患や異所性HCG産生腫瘍などによっても上昇するため「絨毛がん」「胃がん」「卵巣がん」「肺がん」などの腫瘍マーカーとしても用いられる。
基準値
妊娠 | 6週 以下 | 4,700~ 87,200mLU/mL |
7 - 10週 | 6,700~202,000mLU/mL | |
11 - 20週 | 13,800~ 68,300mLU/mL | |
21 - 40週 | 4,700~ 65,300mLU/mL | |
非妊婦 | 1.0mLU/mL 以下 | |
男性 | 1.0mLU/mL 以下 |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 妊娠
- 胞状奇胎
- 多胎妊娠
- 絨毛がん
- 胃がん
- 卵巣がん
- 肺がん
- 膵臓がん
- 精巣がん
- など
低値を示す疾患
- 子宮外妊娠
- 流産
- 早産
- 胎児死亡
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。