抗利尿ホルモン
ADH
- 検体
- 血漿
視床下部で生成され、下垂体後葉から分泌される「バソプレシン」とも呼ばれるペプチドホルモン「抗利尿ホルモン(ADH)」の値を測定する検査。
抗利尿ホルモンは、腎臓の尿細管に作用し水の再吸収を促進する作用を持つため、主に「尿崩症」などの診断指標とされる。
基準値
3.8pg/mL 以下
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 腎性尿崩症
- ADH不適合分泌症候群
- ネフローゼ症候群
- アジソン病
- 肝硬変
- 下垂体後葉機能低下症
- など
低値を示す疾患
- 中枢性尿崩症
- 心因性多飲
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。