レニン
- 検体
- 血漿
腎臓のから分泌されるタンパク分解酵素「レニン」の値を測定する検査。
レニンは、ナトリウムの再吸収・カリウムの排出および血圧の上昇をもたらす「レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系」に作用するため「高血圧症」や「アジソン病」などの診断指標となる。
またレニンは、早朝に高く、夕方に低い傾向がある。
基準値
レニン活性 (PRA) |
臥位 | 0.2~2.7 ng/mL/時 |
立位 | 0.2~3.9 ng/mL/時 | |
レニン濃度 (PRC) |
臥位 | 2.5~21.4 pg/mL |
立位 | 3.6~63.7 pg/mL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 高血圧症
- 褐色細胞腫
- レニン産生腫瘍
- 肝硬変
- ネフローゼ症候群
- 慢性心不全
- アジソン病
- 尿崩症
- 腎性尿崩症
- 中枢性尿崩症
- 腎血管性高血圧症
- バーター症候群(Bartter 症候群)
- ギテルマン症候群(Gitelman 症候群)
- など
低値を示す疾患
- 原発性アルドステロン症
- 特発性アルドステロン症
- デキサメサゾン依存症
- リドル症候群(Liddle 症候群)
- 糖質コルチコイド反応性アルドステロン症
- デオキシコルチコステロン過剰症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。