アルドステロン
- 検体
- 血漿
副腎の皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種である「アルドステロン」の値を測定する検査。
アルドステロンは主に腎臓の遠位尿細管に作用し、ナトリウムの再吸収およびカリウムの排出など、電解質バランスの維持を担っているため「代謝異常」や「副腎の機能異常」の指標として用いられる。
アルドステロンは、早朝に高く、夕方に低い傾向がある。
基準値
臥位 | 29~159 pg/mL |
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立位 | 38~307 pg/mL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- アルドステロン症
- 褐色細胞腫
- レニン産生腫瘍
- 肝硬変
- ネフローゼ症候群
- 慢性心不全
- 腎血管性高血圧症
- バーター症候群(Bartter 症候群)
- ギテルマン症候群(Gitelman 症候群)
- など
低値を示す疾患
- 糖尿病性腎症
- 間質性腎炎
- 腎炎
- アジソン病
- AME症候群
- DOC産生腫瘍
- リドル症候群(Liddle 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。