甲状腺ホルモン-サイロキシン
T4・FT4
- 検体
- 血清
甲状腺で産生されるヨードを主原料とするホルモン「サイロキシン(T4)」の値を測定する甲状腺機能の異常を調べる検査。
血液中を流れる多くのサイロキシン(T4)はタンパク質と結合しており、一部の遊離した「遊離サイロキシン(FT4)」が「タンパク質合成」「新陳代謝の維持・促進」などの役割を果たしている。
基準値
T4 | 4.8~11.2μg/dL |
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FT4 | 1.0~1.7ng/dL |
異常値を示す疾患
FT4低値を示す疾患
T4高値
- TSH産生腫瘍
- 甲状腺機能亢進症
- 亜急性甲状腺炎
- 不妊症
- バセドウ病(Basedow 病)
- プランマー病(Plummer 病)
- レフェトフ症候群(Refetoff 症候群)
- など
FT4高値
- 甲状腺機能亢進症
- TSH産生腫瘍
- 甲状腺中毒症
- 亜急性甲状腺炎
- など
FT4高値を示す疾患
T4低値
- 甲状腺機能低下症
- 橋本病
- ネフローゼ症候群
- 肝硬変
- 粘液水腫
- 不妊症
- など
FT4低値
- 甲状腺機能低下症
- 下垂体性甲状腺機能低下症
- 視床下部性甲状腺機能低下症
- 橋本病
- 妊娠後期
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。