心房性ナトリウム利尿ペプチド
ANP
、HANP
- 検体
- 血漿
心臓の心筋から分泌される血管拡張作用や利尿作用などを持つホルモン「心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)」の値を測定する検査。
心房性ナトリウム利尿ペプチドは、主に心房の心筋から分泌され血圧や体液量の調節に関与するが、心筋に過剰な負荷がかかると高値を示すため「心筋の疾患」特に「心不全」の診断指標とされる。
基準値
43.0pg/mL 以下
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 慢性心不全
- 慢性腎不全
- 本態性高血圧症
- 心房性不整脈
- 心房細動
- 心筋梗塞
- ネフローゼ症候群
- 肝硬変
- 妊娠高血圧症候群
- 甲状腺機能亢進症
- 原発性アルドステロン症
- うっ血性心不全
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- バーター症候群(Bartter 症候群)
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。