尿中卵胞ホルモン
総エストロジェン
- 検体
- 尿
主に卵巣から分泌される性腺ホルモンの1つ「卵胞ホルモン」の尿中における値を測定する検査。
胎盤および副腎皮質・精巣からも少し分泌される。
卵胞ホルモン(エストロジェン)は、女性に対しては「子宮内膜の増殖」「女性性徴の確立・維持」などの役割を果たしており、卵巣や胎盤機能の診断指標となる。
基準値
妊娠 | 29 - 32週 | 16,000~32,000μg/day |
33 - 36週 | 21,000~45,000μg/day | |
37 - 42週 | 25,000~63,000μg/day | |
女性 | 卵胞期 | 3~20μg/day |
排卵期 | 10~60μg/day | |
黄体期 | 8~50μg/day | |
閉経後 | 10μg/day 以下 | |
男性 | 2~20μg/day |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 多嚢胞性卵巣症候群
- 副腎皮質過形成
- エストロジェン産生腫瘍
- 思春期早発症
- 肥満
- など
低値を示す疾患
- 卵巣機能不全
- 妊娠中毒症
- シーハン症候群(Sheehan 症候群)
- シモンズ症候群(Simmmonds 症候群)
- ターナー症候群(Turner 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。