中性脂肪
TG
、トリグリセリド
- 検体
- 血清
皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる「中性脂肪」の血中の値を測定する検査。
中性脂肪は、エネルギー源となる他、組織の維持・体温維持・外力の緩和などの役割を担う物質であるが、過剰になると肥満や動脈硬化の原因となるため「メタボリックシンドローム」の診断基準の1つとしても用いられる。
基準値
30~149 mg/dL
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 巨人症
- L-CAT欠損症
- 閉塞性黄疸
- 末端肥大症
- 痛風
- 動脈硬化症
- 肥満
- HTGL欠損症
- LPL欠損症
- 高カイロミクロン血症
- アルコール依存症
- ネフローゼ症候群
- 慢性膵炎
- 急性膵炎
- 下垂体機能低下症
- 甲状腺機能低下症
- 糖尿病
- ブロードβ病(broad-β 病)
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- タンジール病(Tangier 病)
- など
低値を示す疾患
- 無(低)β-リポ蛋白血症
- 甲状腺機能亢進症
- アジソン病
- 下垂体機能低下症
- 肝硬変
- 慢性肝炎
- 吸収不良症候群
- 末期がん
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。