病気不安症診断検査
- 検査対象
- 病気不安症
自分は重い病気であるという思い込み・病気に対する強すぎる不安・病院で頻繁に検査を受ける、などといった症状や病態を示す精神疾患「病気不安症」を診断するための検査。
本人の主観および家族など周囲の人々による客観的観察により得られる情報をもとに、DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)・ICD(国際疾病統計分類)等の基準に基づき医師が問診、診察を行い診断が下される。
診断基準 DSM-5 「病気不安症(Illness Anxiety Disorder)」より
- A.重い病気である、または病気にかかりつつあるというとらわれ
- B.身体症状は存在しない、または存在してもごく軽度である。他の医学的疾患が存在する、または発症する危険が高い場合(例:濃厚な家族歴がある)は、とらわれは明らかに過度であるか不釣り合いなものである。
- C.健康に対する強い不安が存在し、かつ健康状態について容易に恐怖を感じる。
- D.その人は過度の健康関連行動を行う(例:病気の徴候が出ていないか繰り返し体を調べ上げる)、または不適切な回避を示す(例:受診予約や病院を避ける)。
- E.病気についてのとらわれは少なくとも6ヶ月は存在するが、恐怖している特定の病気は、その間変化するかもしれない。
- F.その病気に関連したとらわれは、身体症状症、パニック症、全般不安症、醜形恐怖症、強迫症、または「妄想性障害、身体型」などの他の精神疾患ではうまく説明できない。
- ▶ いずれかを特定せよ
- 医療を求める病型:受診または実施中の検査および手技を含む、医療を頻回に利用する。
- 医療を避ける病型:医療をめったに受けない。
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。