皮膚むしり症診断検査
- 検査対象
- 皮膚むしり症
損傷を引き起こすまで皮膚をかきむしり、またそれを繰り返す、などといった症状や病態を示す精神疾患「皮膚むしり症」を診断するための検査。
本人の主観および家族など周囲の人々による客観的観察により得られる情報をもとに、DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)・ICD(国際疾病統計分類)等の基準に基づき医師が問診、診察を行い診断が下される。
診断基準 DSM-5 「皮膚むしり(Excoriation (Skin-Picking) Disorder)」より
- A.皮膚の損傷を引き起こす繰り返される皮膚むしり行為
- B.皮膚むしり行為を減らす。またはやめようと繰り返し試みている。
- C.皮膚むしり行為によって、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
- D.皮膚むしり行為は、物質(例:コカイン)の身体的作用または他の医学的疾患(例:疥癬)に起因するものではない。
- E.皮膚むしり行為は、他の精神疾患の症状(例:精神病性障害における妄想または幻触、醜形恐怖症における外見の欠陥または欠点を改善しようという試み、常同運動症における常同運動、または自殺目的以外の自傷企図)によってはうまく説明できない。
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。