尿浸透圧
- 検体
- 尿
尿比重とともに尿の浸透圧をみることにより、体液の濃縮や希釈の傾向を調べる検査。
尿の比重を大きく変える尿糖や尿蛋白などの物質が尿中に存在しない場合、尿比重と浸透圧には一定の相関関係が存在するため、その値の変化は「腎臓疾患」や「脱水」などの診断指標とする。
基準値
300~1,000 mOsm/kg・H2O
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- ADH分泌過剰
- うっ血性心不全
- 脱水
- 低ナトリウム血症
- 糖尿病
- 腎動脈狭窄症
- ショック
- など
低値を示す疾患
- ADH分泌低下
- 腎不全
- 腎炎
- 腎尿細管壊死
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。