エストラジオール
E2
- 検体
- 血清
性腺ホルモンの一つである黄体ホルモンのうち、卵巣から分泌される「エストラジオール(E2)」の値を測定する検査。
エストラジオールは、卵胞の発育や卵巣機能に関与するため、その値の異常は「多胎妊娠」や「エストロジェン産生腫瘍」「卵巣機能低下症」などの診断指標となる。
基準値
妊娠 | 前期 | 786~4,584pg/mL |
中期 | 801~5,763pg/mL | |
後期 | 1,810~13,890pg/mL | |
女性 | 卵胞期 | 25~195pg/mL |
排卵期 | 66~411pg/mL | |
黄体期 | 40~261pg/mL | |
閉経期 | 10~40pg/mL | |
男性 | 10~60pg/mL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- エストロジェン産生腫瘍
- 肝硬変(男子)
- 副腎皮質過形成
- 多胎妊娠
- など
低値を示す疾患
- 卵巣機能不全
- 胎盤サルファターゼ欠損症
- 胎盤機能不全
- 不妊症
- 低ゴナドトロピン症
- 萎縮性膣炎
- シーハン症候群(Sheehan 症候群)
- シモンズ症候群(Simmmonds 症候群)
- キアリ・フロンメル症候群(Chiari-Frommel 症候群)
- ターナー症候群(Turner 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。