アンドロステンジオン
- 検体
- 血清
主に副腎・睾丸・卵巣などで合成される、性ホルモンの前駆体である「アンドロステンジオン」の値を調べる検査。
アンドロステンジオンは、精巣ではテストステロン、卵巣ではエストロジェンとなる物質で「クッシング症候群」や「アジソン病」「ターナー症候群」など、主に性分化異常や副腎の機能異常により生じる疾患の診断指標とされる。
基準値
年齢 | 男性 (ng/mL) | 女性 (ng/mL) |
---|---|---|
20-29歳 | 1.2~2.5 | 1.1~3.9 |
30-39歳 | 1.0~3.2 | 0.9~3.5 |
40-49歳 | 1.0~2.9 | 0.6~2.2 |
50-59歳 | 1.0~2.5 | 0.3~2.1 |
60歳 以上 | 0.6~2.7 | 0.3~2.0 |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 先天性副腎皮質過形成
- 副腎がん
- 異所性ACTH産生腫瘍
- 高プロラクチン血症
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- など
低値を示す疾患
- アジソン病
- ACTH単独欠損症
- ターナー症候群(Turner 症候群)
- クラインフェルター症候群(Klinefelter 症候群)
- シーハン症候群(Sheehan 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。