水素イオン濃度
pH
- 検体
- 血液
「水素イオン濃度(pH)」は酸塩基平衡検査の一つで、動脈血に含まれる水素イオンの濃度を調べることで、代謝や呼吸の異常により起こる「アシドーシス」「アルカローシス」などの診断指標とされ、酸素分圧、二酸化炭素分圧、酸素飽和度、重炭酸イオン濃度、塩基余剰などと同時に測定される。
基準値
pH 7.36~7.44
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 代謝性アルカローシス
- アルドステロン症
- 低カリウム血症
- 嘔吐
- 呼吸性アルカローシス
- 過換気症候群
- 脳内出血
- くも膜下出血
- 脳梗塞
- 脳炎
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- など
低値を示す疾患
- 代謝性アシドーシス
- 糖尿病
- 腎不全
- ショック
- 下痢
- 呼吸性アシドーシス
- 肺塞栓症
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 肺炎
- 気管支喘息
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。