肝胆道シンチグラフィー
- 検査対象
- 肝内胆管、胆嚢、総胆管
肝細胞に集まる性質を持つ放射性同位元素(RI)を静脈に注射した直後、シンチカメラと呼ばれる専用の装置を用いて放射性同位元素から放出される放射線を捉え、得られたデータをコンピューターで処理し、肝内胆管、胆嚢、総胆管を経て十二指腸に排泄される過程を経時的に画像化する検査。
「肝胆道シンチグラフィー」は、アイソトープ検査・RI検査・核医学検査などとも呼ばれ、先天性胆道閉鎖症などの診断に用いられる。
検査の対象となる主な疾患
- 胆汁うっ滞
- 胆汁漏出
- 急性胆嚢炎
- 先天性肝内胆管拡張症
- 胆道ジスキネジー
- 先天性胆道閉鎖症
- 乳児肝炎
- 総胆管嚢腫
- 肝内胆管結石
- 胆嚢炎
- など
備考
概要 | この検査に用いる放射性同位元素(RI)は肝網内系細胞に集積するため、腫瘍や膿瘍などで肝網内系細胞が失われた部位は、欠損して見えます。 |
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メリット | 胆道系から排出された放射性同位体が腸管で再吸収されることはありません。 |
デメリット | この検査の対象疾患は超音波検査・CT検査・MRI検査などで身近に行うことができます。 |
注意事項 | ①妊娠している方は医師に申告する ②金属類をすべて外す |
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。