脳血流シンチグラフィー
- 検査対象
- 脳血管
脳血管に集まる性質を持つ放射性同位元素(RI)を静脈に注射した直後および4時間後、シンチカメラと呼ばれる専用の装置を用いて放射性同位元素から放出される放射線を捉え、得られたデータをコンピューターで処理し画像化する検査。
「脳血流シンチグラフィー」は、アイソトープ検査・RI検査・核医学検査などとも呼ばれ、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、認知症、てんかん、精神障害などの診断に用いられる。
検査の対象となる主な疾患
- 脳梗塞
- 脳内出血
- くも膜下出血
- てんかん
- 精神障害
- 脳動脈閉塞
- 脳動脈狭窄
- 一過性脳虚血発作
- もやもや病
- 脳炎
- 脳腫瘍
- 認知症
- 軽度認知障害
- 頭痛
- など
備考
概要 | 集積した放射性同位元素(RI)の脳内分布は脳血流量に比例するため、抽出した画像から脳血流分布イメージが得られます。 |
---|---|
メリット | 従来のCTなどでは表わせなかった脳組織の血流量がわかるため、認知症やてんかん、脳血管疾患などの診断や治療効果の判定などで威力を発揮します。 |
デメリット | 正確な診断をするの難しく、医師の経験に依存するところも多くなります。 |
注意事項 | ①妊娠している方は医師に申告する ②頭部周辺の金属類をすべて外す |
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。