脳槽シンチグラフィー
- 検査対象
- 脳脊髄液腔
放射性同位元素(RI)を腰椎穿刺により脳脊髄液腔に直接注入し、直後から48時間後まで一定の間隔を置きながら、シンチカメラと呼ばれる専用の装置を用いて放射性同位元素から放出される放射線を捉え、得られたデータをコンピューターで処理し画像化する検査。
「脳槽シンチグラフィー」は、アイソトープ検査・RI検査・核医学検査などとも呼ばれ、脳脊髄液減少症の診断に用いられる。
検査の対象となる主な疾患
- 脳脊髄液減少症
- 水頭症
- くも膜下出血
- 脊髄癆
- 頭痛
- など
備考
概要 | インジウムDTPA(放射性同位体)は脳脊髄液と生理的に類似しているため、生理的な脳脊髄液の流れに従って循環し、吸収されます。この検査により、脳脊髄液腔病変や脳脊髄液動態、脊髄くも膜下腔の形態なども調べることができます。 |
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メリット | インジウムDTPAが脊髄腔~脳槽、および膀胱以外には集積することはありません。 |
デメリット | 頭蓋内圧が著明に亢進している乳頭浮腫患者や、後頭蓋窩の腫瘍が疑われる患者は脳ヘルニアを起こす可能性があり、それ以外の方でも稀に髄膜刺激症状(発熱・頭痛・嘔吐・項部硬直など)が出現することがあります。 |
注意事項 | ①妊娠している方は医師に申告する ②金属類をすべて外す |
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。