デヒドロエピアンドロステロン・サルフェート
DHEA-S
- 検体
- 血清
主に副腎皮質で産生される男性ホルモンの一つである「DHEA-S(デヒドロエピアンドロステロン・サルフェート)」の値を調べる検査。
DHEA-Sは、DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)が変換された男性ホルモンの中間代謝産物で副腎皮質ホルモンであるコルチゾールとともに「クッシング症候群」など、副腎の機能異常により生じる疾患の診断指標とされる。
基準値
《 年齢 》 | 《 男性 》 | 《 女性 》 | 《 単位 》 |
---|---|---|---|
20 - 29歳 | 138 - 519 | 73 - 322 | μg/dL |
30 - 39歳 | 98 - 516 | 50 - 270 | μg/dL |
40 - 49歳 | 68 - 429 | 33 - 262 | μg/dL |
50 - 59歳 | 53 - 342 | 18 - 210 | μg/dL |
60歳以上 | 13 - 264 | 13 - 154 | μg/dL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 先天性副腎皮質過形成
- 副腎がん
- テストステロン産生卵巣腫瘍
- 高プロラクチン血症
- 多嚢胞性卵巣症候群
- 思春期早発症
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- など
低値を示す疾患
- アジソン病
- ACTH単独欠損症
- シーハン症候群(Sheehan 症候群)
- ターナー症候群(Turner 症候群)
- ウェルナー症候群(Werner症候群)
- クラインフェルター症候群(Klinefelter 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。