ビタミンB12
コバラミン
- 検体
- 血清
生理機能の維持に重要な役割を果たす栄養素ビタミンの一つである「ビタミンB12」の値を調べる検査。
ビタミンB12は「コバラミン」とも呼ばれる水溶性のビタミンで、栄養素の赤血球の生成・神経機能の維持などの作用を持つため、その値の異常は「悪性貧血」「白血病」「真性多血症」などの診断指標となる。
基準値
233~914pg/mL
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 慢性骨髄性白血病
- 急性骨髄性白血病
- 急性前骨髄性白血病
- 真性多血症
- 肝細胞がん
- 骨髄線維症
- 悪性腫瘍
- 急性肝炎
- 劇症肝炎
- ビタミンB12剤過剰投与
- など
低値を示す疾患
- 広節裂頭条虫症
- 慢性膵炎
- クローン病(Crohn 病)
- 悪性貧血
- 胃切除後
- 萎縮性胃炎
- 吸収不良症候群
- ブラインドループ症候群(blind loop 症候群)
- ゾリンジャー・エリソン症候群(Zollinger-Ellison 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。