知っておきたい 『病院の検査』

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尿タンパク

U-Pro
doctor iat
検体
尿

正常では、ほんの僅かしか尿に含まれない「タンパク」の有無や含有量をみる検査。
タンパク尿は、腎臓そのものに異変のない「腎前性タンパク尿」、腎臓の異常による「腎性タンパク尿」、尿路の異変による「腎後性タンパク尿」の3種に大別され「腎機能障害」や「尿路障害」の診断指標となる。
しかし、激しい運動や発熱・ストレスなどによっても一過性に尿タンパクが見られることがあるため「病的な尿タンパク」と「生理的な尿タンパク」の区別が必要となる。

基準値

定性 陰性(-)
定量 120mg/day 以下

異常値を示す疾患

腎前性タンパク尿
  • 溶血性貧血
  • 多発性骨髄腫
  • 急性感染症
  • など
腎性タンパク尿
  • 糸球体腎炎
  • 血栓性血小板減少性紫斑病
  • 妊娠中毒症
  • 腎梗塞
  • 急速進行性腎炎
  • 線溶性紫斑病
  • 血管性紫斑病
  • 紫斑病
  • 特発性血小板減少性紫斑病
  • 腎不全
  • レプトスピラ症
  • ループス腎炎
  • 糖尿病性腎症
  • 腎硬化症
  • ネフローゼ症候群
  • 尿毒症
  • 重症妊娠中毒症
  • ウェゲナー肉芽腫症
  • グッドパスチャー症候群
  • など
腎後性タンパク尿
  • アミロイドーシス
  • 前立腺炎
  • 膀胱炎
  • 腎臓結石
  • 尿管結石
  • 膀胱結石
  • 尿道結石
  • 尿路腫瘍
  • など
生理的タンパク尿
  • 激しい運動
  • 発熱
  • ストレス
  • 入浴
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。