トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体
TAT
- 検体
- 血漿
フィブリノゲンをフィブリン(血栓)に変える働きをするトロンビンと、それを阻害するアンチトロンビンⅢが結合した「トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体(TAT)」の値を調べる検査。
トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体は、糖タンパクで血液凝固の活性状態によりその値が変化するため「血栓症」や「播種性血管内凝固症候群(DIC)」などの診断指標となる。
基準値
3.2ng/mL 以下
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 播種性血管内凝固症候群
- 敗血症
- 悪性腫瘍
- 肺塞栓症
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 閉塞性動脈硬化症
- 劇症肝炎
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。