アンチトロンビンⅢ
ATⅢ
- 検体
- 血漿
トロンビンなどと結合し、トロンビンのフィブリノゲンをフィブリン(血栓)に変える働き阻害する物質「アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)の値を調べる検査。
アンチトロンビンⅢは、糖タンパクで血液凝固の活性状態によりその値が変化するため「肝臓疾患」や「播種性血管内凝固症候群(DIC)」などの診断指標となる。
基準値
81~123%
異常値を示す疾患
低値を示す疾患
- 播種性血管内凝固症候群
- 慢性肝炎
- 肝硬変
- 劇症肝炎
- ネフローゼ症候群
- 重症感染症
- 先天性AT-Ⅲ欠乏症
- 悪性腫瘍
- 敗血症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。