腹部血管造影
- 検査対象
- 腹部内蔵血管など
腹部の様々な臓器の血管に造影剤を注入し、連続的にX線撮影を行って、その形態的な異常の有無を調べる検査。
「腹部血管造影」は、各臓器の血管の形状を知るだけでなく、腫瘍の位置や大きさ、また周辺への転移の状態などを診断する指標にもなる。
検査の対象となる主な疾患
- 肝臓がん
- 胆嚢がん
- 胆管がん
- 胆道がん
- 腎臓がん
- 副腎皮質がん
- 腹部大動脈瘤
- 膵臓がん
- 消化管出血
- 動脈硬化症
- 結節性多発性動脈炎
- 小腸がん
- など
備考
概要 | 腹部血管造影は鼠径部の大腿動脈からカテーテルを挿入し、腹腔動脈から各臓器へ行く動脈をそれぞれ造影剤を入れて調べていきます。 |
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メリット | 膵臓がんや肝臓がんに対して高い診断能力を示します。 |
デメリット | 造影剤注入時に灼熱感を伴うことがあります。また、カテーテルを用いて検査した場合には挿入部の出血が止まりにくいことがあります。 |
注意事項 | ①検査当日の飲食は控える ②検査当日と翌日は入浴できない ③造影剤でアレルギーが出る方は医師に申告する ④検査後6時間は絶対安静 |
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。