磁気共鳴血管造影
MRA
- 検査対象
- 全身の血管
人体を強い磁場の中におき、血液の水分に含まれる弱い磁気を帯びる水素原子の原子核を共振させ、その振動により発せられる水素原子核からのMR信号を捉えてコンピューターで画像化する検査。
「磁気共鳴血管造影(MRA)」は、X線を用いないため被曝の心配が無く、また骨などが支障となることもないため様々な部位の血管、特に脳など骨に覆われた部位の血管に対する診断に力を発揮する。
検査の対象となる主な疾患
- 脳梗塞
- 脳内出血
- くも膜下出血
- 脳動脈瘤
- もやもや病
- 脳動静脈奇形
- 血管狭窄
- 血管閉塞
- 結節性多発性動脈炎
- 腎血管性高血圧症
- 頭痛
- など
備考
概要 | 血管造影という名前が付いていますが造影剤を使用することはなく、磁気共鳴断層撮影(MRI)によって撮影された画像をコンピューターで処理し、血管の状態を抽出する検査です。 |
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メリット | 動脈硬化や動脈瘤など、血管の病変を正確に診断することができる他、放射線の被ばくもありません。 |
デメリット | ペースメーカーを装着している方や刺青をされている方は使用できません。また、検査装置内が狭いため閉所恐怖症の方には不向きです。 |
注意事項 | ①金属類をすべて外す ②体内に金属類が入っている人は医師に申告する ③心臓ペースメーカーを装着している人は医師に申告する ④検査3時間前から食事の摂取は控える |
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。