知っておきたい 『病院の検査』

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基礎代謝量

BM
doctor iat
検査対象
体重・身長・年齢・性別

生命の維持に必要な最低限のエネルギーである「基礎代謝量(BM)」の値を調べる検査。
計測は、ヒューマンカロリメーター(エネルギー代謝測定室)と呼ばれる大掛かりな測定装置を用いて行われる。
基礎代謝量は、覚醒・安静仰臥位で測定されるもので「脂質代謝異常」や「ホルモン分泌異常」「自律神経機能異常」などの診断指標となる。

基準値

   年齢 男性 女性     単位
1 - 2歳 61.0 59.7 kcal/kg/day
3 - 5歳 54.8 52.2 kcal/kg/day
6 - 7歳 44.3 41.9 kcal/kg/day
8 - 9歳 40.8 38.3 kcal/kg/day
10 - 11歳 37.4 34.8 kcal/kg/day
12 - 14歳 31.0 29.6 kcal/kg/day
15 - 17歳 27.0 25.3 kcal/kg/day
18 - 29歳 24.0 22.1 kcal/kg/day
30 - 49歳 22.3 21.7 kcal/kg/day
50 - 69歳 21.5 20.7 kcal/kg/day
70歳以上 21.5 20.7 kcal/kg/day

検査の対象となる主な疾患

  • 脂質代謝異常
  • 自律神経機能異常
  • 甲状腺機能亢進症
  • 甲状腺機能低下症
  • 血行不良
  • など

備考

概要

横になって安静にした状態を30分ほど保ち、その後5~10分間検査機器のパイプをくわえて口呼吸だけを行い、呼気からCO₂の排出量を測定して基礎代謝量を算出する検査です。

メリット

人によって変化する基礎代謝量を正確に数値化することができる。

デメリット

検査当日は動くことが著しく制限されるため、それを苦痛と感じることが多いです。

注意事項

①検査前日の夕食は控え、それ以降の飲食は禁止
②検査当日の喫煙は控える
③検査当日の運動は禁止
④発熱や生理がみられる方は医師に申告する
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。