鉄
Fe(SI)
- 検体
- 血清
血清に含まれる「鉄(Fe)」の濃度を調べる検査。
鉄は、赤血球の造血・エネルギー代謝などの役割を持つため、その濃度の変化は「鉄欠乏貧血」や「肝臓疾患」など、それらの異常により起こる疾患の診断指標となる。
基準値
男性 | 58~188 μg/dL |
---|---|
女性 | 48~170 μg/dL |
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 溶血性貧血
- 再生不良性貧血
- 巨赤芽球性貧血
- 鉄芽球性貧血
- ヘモクロマトーシス
- 肝硬変
- 急性肝炎
- 鉄過剰症
- など
低値を示す疾患
- 鉄欠乏性貧血
- 潜在性鉄欠乏症
- 真性多血症
- 膠原病
- 悪性腫瘍
- 慢性炎症性疾患
- 栄養障害
- クローン病(Crohn 病)
- 口内炎
- グッドパスチャー症候群(Goodpasture 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。