カリウム
K
- 検体
- 血清
血清に含まれる細胞内液の主要な陽イオンである「カリウム(K)」の濃度を調べる検査。
カリウムは、細胞浸透圧の調節・酸塩基平衡の調節・神経機能調節・筋肉活動調節・腎機能調節などの役割を持つため、その濃度の変化はそれらの異常を招く疾患の診断指標となる。
基準値
3.5~5.0mEq/L
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 代謝性アシドーシス
- アジソン病
- 家族性高カリウム血症
- 白血球増加症
- 血小板増加症
- 低アルドステロン症
- 腎不全
- 外傷
- 火傷
- 下垂体機能低下症
- クラッシュ症候群
- など
低値を示す疾患
- 代謝性アルカローシス
- 下痢
- 運動誘発性不整脈
- 不整脈
- 徐脈性不整脈
- 頻脈性不整脈
- 腎血管性高血圧症
- 嘔吐
- 本態性高血圧症
- 吸収不良症候群
- 肝硬変
- 原発性アルドステロン症
- ネフローゼ症候群
- 尿細管性アシドーシス
- クッシング症候群(Cushing 症候群)
- バーター症候群(Bartter 症候群)
- ギテルマン症候群(Gitelman 症候群)
- ファンコニ症候群(Fanconi 症候群)
- リドル症候群(Liddle 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。