梅毒血清反応
STS/TPHA
- 検体
- 血清
母子感染または、性交などにより感染する微生物「トレポネーマ・パリドム(TP)」の存在の有無を調べる検査。
TPが有するリン脂質に類似するリン脂質を用いる「非トレポネーマ検査(STS)」と、TPそのものを用いる「トレポネーマ検査(TPHA)」の2種類がある。
トレポネーマ・パリドムは、「梅毒」を引き起こす微生物であるため、その感染の有無を判断するための指標とする。
基準値
《 STS 》 | 《 TPHA 》 | |
---|---|---|
陰性(-) | 陰性(-) | 梅毒非感染 |
陽性(+) | 陰性(-) | 生物学的疑陽性 |
陽性(+) | 陽性(+) | 梅毒感染 |
陰性(-) | 陽性(+) | 抗体保有者 |
異常値を示す疾患
陽性を示す疾患
- 梅毒
- 自己免疫性疾患
- 全身性エリテマトーデス
- 結核
- マラリア
- レプトスピラ症
- リケッチア感染症
- ハンセン病
- 抗リン脂質抗体症候群
- 心内膜炎
- 肝炎
- 肝硬変
- 伝染性単核球症
- 関節リウマチ
- 直腸炎
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。