補体価
CH50
- 検体
- 血清
免疫グロブリンの働きを補助する血清タンパクの一種「補体」の総体である「補体価(CH50)」の活性を調べる検査。
補体は生体が病原体を排除する際、細菌などの細胞膜を融解し穴を開ける役割を果たす物質で、その総体を調べることにより原因疾患や病態を知ることができる。
基準値
30.0~50.0U/mL
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 感染症
- リウマチ熱
- 関節リウマチ
- 多発性動脈炎
- サルコイドーシス
- 悪性腫瘍
- ベーチェット病(Behcet 病)
- など
低値を示す疾患
- 全身性エリテマトーデス
- 悪性関節リウマチ
- 劇症肝炎
- 肝硬変
- 播種性血管内凝固症候群
- 遺伝性血管神経性浮腫
- 心内膜炎
- 寒冷凝集素症
- 先天性補体欠損症
- 自己免疫性溶血性貧血
- 急性糸球体腎炎
- 膜性増殖性糸球体腎炎
- シェーグレン症候群(Sjögren 症候群)
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。