免疫グロブリンE
IgE
- 検体
- 血清
液性免疫に関与する「Bリンパ球」およびBリンパ球から分化した「形質細胞」から産生される「免疫グロブリンE」の値を調べる検査。
免疫グロブリンEは、血液中にごく微量含まれるアレルギーの発症に大きく関与する免疫物質であるため「アトピー性皮膚炎」や「気管支ぜんそく」などの診断指標とされる。
基準値
170IU/mL 以下
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- 高IgE症候群
- 原発性肝がん
- 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
- 寄生虫感染症
- ネフローゼ症候群
- ホジキンリンパ腫
- 気管支肺アスペルギルス症
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス
- IgE骨髄腫
- 膠原病
- 肝硬変
- 慢性肝炎
- 急性肝炎
- じんましん
- 食物アレルギー
- アレルギー性鼻炎
- アレルギー性結膜炎
- アトピー性皮膚炎
- 気管支喘息
- 花粉症
- ベーチェット病(Behcet 病)
- ウィスコット・アルドリッチ症候群(Wiskott-Aldrich 症候群)
- ディ・ジョージ症候群(DiGeorge 症候群)
- など
低値を示す疾患
- IgE以外の骨髄腫
- 慢性リンパ性白血病
- H鎖病
- サルコイドーシス
- 無(低)γ-グロブリン血症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。