知っておきたい 『病院の検査』

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免疫グロブリンM

IgM
doctor iat
検体
血清

液性免疫に関与する「Bリンパ球」およびBリンパ球から分化した「形質細胞」から産生される「免疫グロブリンM」の値を調べる検査。
免疫グロブリンMは、体内に異物が侵入した時に最初に産生される免疫物質であるため「感染症」や「自己免疫疾患」などの診断指標とされる。

基準値

男性 33~190mg/dL
女性 46~260mg/dL

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 高IgM症候群
  • IgM無症候性M蛋白血症
  • 本態性M蛋白血症
  • 急性肝炎
  • 慢性肝炎
  • 肝硬変
  • 膠原病
  • 全身性エリテマトーデス
  • 関節リウマチ
  • B細胞性白血病
  • 原発性マクログロブリン血症
  • 急性感染症
  • 悪性腫瘍
  • ネフローゼ症候群
  • H鎖病
  • シュニッツラー症候群(Schnitzler 症候群)
  • など

低値を示す疾患

  • 選択的IgM欠損症
  • IgM以外の多発性骨髄腫
  • 慢性感染症
  • 原発性免疫不全症候群
  • 無γ-グロブリン血症
  • 蛋白漏出性胃腸症
  • ウィスコット・アルドリッチ症候群(Wiskott-Aldrich 症候群)
  • Bruton 型無γ-グロブリン血症
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。